幻猫斎のごつ　リターンズ

Ｋａｎｏｎ

Ⅲ

今ほど不器用な自分を
嫌いに成った事なかった…
誰かの温もりを失うのが
こんなに怖いなんて…
孤独がこんなに苦しいなんて…
ずっと忘れてた…

君の吐息を感じていたかった
君の体温を感じていたかった
そばにいたかった
ただそれだけの事なのに
どうすればいいのかわからなくなって

美しい思い出に負けたくない
そう思い続けた
君の瞳の奥に映るのは
手をさしのべても　届かない
手には入らない　悲しさ　さみしさ　せつなさ
負けたくはなかったのに…

ボクは今ここにいるのに
いつまでもいつまでもそばにいられるのに
君は一人じゃないのに


言いたい事たくさんあるのに
何も言えない僕がいて
そっとして置くのがいいなんて
見たくなかっただけ
失ったものの苦しむ姿を
見たくなかっただけ

始めて知ったあの日の君の
痛がってるココロの叫び声
それでも君は
あの時のボクが欲しかったものを
必至になって見つけてくれた


なんて伝えればいいのか
わからなくなって目を背けてしまった
今の君に何が必要なのか
今､なにをすればいいのか
誰よりも知ってるのはボクなのに
あの日君がくれたもの

永遠に続く未来
運命という約束された未来
必ず訪れる…
あした